落ちてきたものに当たった(飛来)事故

「落ちてきた・飛来してきたものに当たって怪我をした」という事故は、きわめて頻繁に発生します。建設現場で資材が落下した等の事例は比較的イメージしやすいですが、これ以外にも、製造工場で金属片が飛散して怪我をするという事例やさらには飲食店でお皿を落としその破片で怪我をしたという事例もあります。

落下・飛来事故については、身体に直撃する物の性状(重量のある物や先鋭な物。その他に有害性のある液体など)によっては重症化してしまうケースも多く見られます。

建設業や製造業、運送業などの現場で特に多く見られる事故の態様です。

クレーンでつり上げた鋼材が落下して死亡

研磨作業を行っていたところ、砥石が割れ、その破片が体に直撃した

トラックの荷台に積み上げていたパイプが崩落して頭部にあたり重傷等…

高い位置からの落下物が直撃し、重大な怪我を負ったり、不幸にもお亡くなりになったりする事故が後を絶ちません。

 

他の従業員の失敗・過失により怪我を負った賠償はどうなる?

「同じ現場で作業していた方が落としたものに当たった」というケースはとても多くあります。このような場合、責任は誰にあるのでしょうか。

 

もちろん、落としてしまった本人に落ち度はあります。しかし、労働災害(労災)事故の現場における「責任」は、使用者(=会社)に対して追及され、損害賠償請求がなされることがほとんどなのです。

これを「使用者責任」(民法715条)と呼び、会社に対して損害賠償を行う際の根拠となります。

 

 ラグーンにご依頼いただいた事例

ラグーンでは飛来・落下事故でお怪我をされた方からのご依頼を受けて解決した事例があります。

 

【事故の概要】

40歳代の男性がポンプ車の近くで作業をしていたところ、車両の上に登っていた同僚が誤ってホースを手放してしまい、そのホースが男性の首にあたり頸椎捻挫を負ったという事案でした。

 

【依頼のきっかけ】

会社が加入していた保険の担当者から賠償金額の提示がありました。しかし、計算方法もよくわからず、適切な金額であるのかも判断できなかったため、ラグーンへ相談のうえ事後の対応をすべて弁護士に依頼することにしました。

 

【解決までの経緯】

首に残っていた痛みについては、「局部に神経症状を残すもの」として14級9号の認定がなされました。

ラグーンでは、後遺障害の慰謝料や逸失利益等の損害について、裁判上認定されてしかるべき賠償金額を算定して、相手方と交渉をしました。

その結果、本件事故が同僚の一方的な過失により生じたものであったこともあり、保険会社側もほぼ全面的に男性が主張した損害を認め、無事に裁判外の交渉で早期解決を図ることができました。

 

【弁護士の目】

事故によって被った精神的苦痛に対する賠償を意味する慰謝料については、どの程度の金額であれば適切な金額であるのか、一般の方には皆目見当がつかない話だと思います。

賠償について弁護士に相談して予備知識を備えている会社や賠償交渉の専門家である保険会社と、事故に遭われた労働者の方では知識面において雲泥の差があります。

そのため、本来賠償されるべき適切な金額の提示を受けないまま、会社や保険会社に言われるがまま示談をしてしまうケースも少なからず存在しているのが実情です。

この度のケースのように専門家である弁護士が適切に損害を算定して交渉をすれば、大きく揉めることなく早期に話し合いで解決することもありますので、できる限り早い段階で労災を得意とする弁護士に相談することをおススメします。 

 

会社、元請けに対する損害賠償が可能なケースも

落下・飛来事故については、重症化しやすい事故類型です。そのため、相応の金額の補償(数百万円から数千万円)がなされることは少なくありません。

 

しかし、実際には、労働現場の管理責任について「安全配慮義務違反(会社において従業員が安全で健康に働くことが出来るように環境面等で配慮する義務の違反)」や「不法行為責任(事故の原因が企業の活動そのものを原因とするような場合や、労働現場の建物・設備に危険があった場合などに会社に認められる責任)」などを根拠として、直接的に事故を起こした加害者のみならず、会社、元請けに対してさらに多額の損害賠償責任が認定されるケースも多くあります。

 

残念ながら、このことをご存知でなかったり、会社から「あなた(被災労働者本人)にも過失がある」と言われたりして、不十分な知識や誤った知識を前提としてしまい、結果的に労災保険からの給付のみを受け取って終えてしまっている方が多いのもまた事実です。

 

適切な賠償金を受け取るために

「使用者責任」以外にも、労災については様々な角度から「事故を起こさないために安全に十分配慮したのか」という検証が行われます。

しかしながら、会社や保険会社とのやり取りはとても煩雑で殺伐としたものになりがちです。初めて労災に遭われた方が一人でこれらを行うのは困難をきわめます。そもそも事故態様に関する資料の収集も容易ではありません。

また、インターネットである程度の知識を得ることができたとしても、具体的な事案に即した損害の計算は簡単なことではありません。例えばどういった損害であれば請求できるのか、慰謝料はどうやって計算されるのか、仕事が出来なくなったことに対する補償はあるのか、その計算はどのようにするのか、さらには介護が必要になった場合、将来的な介護費は請求できるのかなど専門的知識が必要になります。

このようなときに、弁護士はあなたの味方となって、適切な主張を行います。

弁護士は、労災の賠償について熟知しています。こういった煩雑なやり取りについても、ご依頼いただくことで一挙に担い、スピーディーに進めることができます。

落下・飛来事故に遭われた方やご遺族の方は、是非一度ご相談ください。